第6世代となる Slash(スラッシュ)は、激しいトレイルを猛スピードで攻めるために生まれたエンデューロバイク。前後170mmトラベル、前後のホイールサイズが異なるマレット仕様、リアサスペンションに新たなハイピボットデザインを採用。全開で下れるだけでなく、仲間がバイクを押して歩く岩だらけの急坂も、グイグイと上っていけるペダリング性能を有しています。
ハイピボット
従来のモデルでは、クランク近くにメインピボットがあり、リアアクスルはほぼ垂直軌道を描き、障害物を乗り越えるときにリアホイールが上に動くことになり、特に荒れたトレイルでリアホイールが引っかかりやすくなる欠点がありました。
メインピボットを高く配置することでリアアクスルが後方軌道を描き、リアホイールが路面との衝突をいなす方向へ動くように。これにより、トレイルの荒れた路面でも推進力が衰えずに、鋭い突き上げでもリアホイールが引っかかりにくくなりました。
キックバックを抑制
リアアクスルが後方へ動くと、クランクとカセットの距離が広がり、チェーンがペダルを逆方向へ引っ張る。これがペダルキックバックだ。脚に優しくない上、チェーンが引っ張られることでサスペンションの動きが邪魔される。
新しいシステムでは、高めのメインピボットとアイドラープーリーの存在により、サスペンションがストロークしても、キックバックは起こりません。
優れたペダリング性能
Slashのペダリング効率の良さは、アンチスクワット特性が握っている。アンチスクワットの要因はいくつかあるが、一番大きいのはメインピボットの位置。また、アッパーアイドラーのサイズと位置も優れたアンチスクワット特性に貢献している。アッパーとロワーアイドラーの位置やサイズにより、Slashは効率的で一貫したペダリングを実現。
効率性を最適化したアイドラープーリー
Slashが他のハイピボットバイクよりペダリングに優れているのは、効率性を最適化したアイドラープーリーの配置のおかげ。加えてリアアクスルの軌道も驚きのトラクションに貢献。テクニカルな坂をパワフルに上り、木の根や段差に引っかからないのだ。体力を無駄にせず、下りのために温存できる。
アッパーアイドラー
19tのアッパーアイドラーは一般的なアイドラーより大きいため、チェーンが緩やかに巻き付き、効率性や強度を高めている。
ロワーアイドラー
ロワーアイドラーはチェーンステイ下でチェーングロースの発生を防ぎ、ディレイラーケージが引っ張られないようにするため、変速性能やサスペンションの動きにより優れている。
マレット仕様
Slashは、急斜面を攻めやすい27.5インチのリアホイールを標準装備。29インチのフロントホイールは荒れたトレイルを猛スピードで突き進める。とにかく速さを求めるなら、ロワーショックマウントを交換して前後とも29インチ化しよう。真っ逆さまに落ちるような急斜面でお尻がリアタイヤに擦れないようにするなら、マレットのままがいい。
ヘッドアングル/レバー比を変更可能
角度を調整できる別売りのヘッドセットカップを装着すれば、ヘッドアングルを標準から1度立たせたり寝かせたりできる。しかもボトムブラケット高は変わりません。
プログレッシブ性の調整は、チップをひっくり返すだけで可能。リニア寄りにセットして奥までストロークさせれば、荒れたトレイルからの鋭い突き上げをしなやかに吸収させることができる。プログレッシブ寄りにセットすれば、ジャンプなどの着地でボトムアウトさせたくない場合や、コイルショックを使いたい場合に最適。
ラインナップ
Slash Gen6は、OCLV MountainカーボンフレームにSRAMのワイヤレスXX AXS Transmissionを搭載した、Slash 9.9 XX AXS T-Type Gen 6、コンポーネントにXTを搭載した、Slash 9.8 XT Gen 6、Alpha PlatinumアルミフレームにXTコンポーネントを搭載したSlash 8 Gen 6など、5種類がラインナップされています。